園芸店で幹が美しく曲がったフィカスウンベラータを見て、ご自宅でも再現したいと思ったことはありませんか?曲げて育てるには、特別な技術が必要そうに思えるかもしれませんが、実はご家庭でも挑戦できます。曲げ方は、ポイントさえ押さえれば決して難しくありません。また曲げる時期はいつですかという疑問もよく聞かれますが、適切なタイミングで作業することで、失敗後悔することなく、自分好みの美しい樹形に仕立てることが可能です。
- ウンベラータの曲げ木でできる樹形の可能性
- 曲げ木作業に適した時期や準備
- 実際に曲げる際の手順と注意点
- 理想の樹形に仕上げるためのコツ
フィカスウンベラータの曲げ方で理想の樹形に
- 曲げ木でかっこいい形がつくれる!
- 曲げる時期はいつですか?
- 曲げ方
- 幹の曲がり具合で個性が際立つ
- 曲げる際の用意するもの
- 曲げ方のステップと注意点
曲げ木でかっこいい形がつくれる!
フィカスウンベラータは、その生育旺盛さから春から秋の成長期には20cmほども幹が伸びることがあります。そのまま放っておくと、あっという間に天井に届いてしまうことも少なくありません。しかし、ただ上に伸ばすだけでなく、曲げ木という手法を用いることで、螺旋状やS字など、個性豊かでかっこいい樹形に仕立てることができます。
この植物は観葉植物の中でも比較的幹が柔らかいため、時間をかけることで自分好みの形に曲げることが可能です。注意点を守れば幹が折れるといった失敗も防ぎやすいので、初心者の方でも安心して挑戦できるでしょう。自分だけのオリジナルの樹形に育てる喜びはひとしおです。

曲げる時期はいつですか?
フィカスウンベラータの曲げ木作業には、特定の時期の決まりはありません。どの季節でも行うことはできます。しかし、最も適しているのは、幹や枝がまだ柔らかい時期、つまりその年の春から秋にかけて成長した若い緑色の幹や枝です。幹は、成長した後に約1年かけて木質化し、硬く白茶色へと変色していきます。木質化した幹は柔軟性が失われ、曲げることが難しくなるため、硬くなる前に曲げ癖をつけることが大切です。剪定や植え替えと同時に作業を行うと、効率的に進められるためおすすめです。
曲げ方
曲げ木作業は、いくつかの準備と手順を踏むことで行えます。まず、作業前に鉢の中の土を乾燥させておくことが大切です。水やりを控えることで、植物の幹が一時的に柔らかくなり、曲げやすくなります。次に、どのような形に曲げたいのか、具体的なイメージを持つことが重要です。S字や螺旋状など、完成形を想像しながら計画を立てましょう。
具体的な作業としては、まず曲げたい幹や枝の長さに合わせて太い園芸用ワイヤーを切ります。その後、細いワイヤーを使って太いワイヤーを幹に仮止めし、さらに細いワイヤーで全体を螺旋状に巻きつけて固定します。ゆっくりと好みの形に曲げ、必要に応じて支柱を立てて固定することで、その形を維持させます。
幹の曲がり具合で個性が際立つ
フィカスウンベラータの魅力の一つは、その独特な葉の形に加え、幹の曲がりが生み出す個性的な樹形にあります。成長とともに幹が分かれたり、自然なカーブを描いたりすることで、同じウンベラータでも一つとして同じ形のものはありません。そのため、自分の好みの樹形を選んで購入する人も多く、ウンベラータを語る上で欠かせないポイントとなっています。
また、ワイヤーなどを使って自分好みの曲がり具合に整形できることも、育てる大きな楽しみ方の一つです。この手入れによって、単なる植物ではなく、まるでオブジェのような存在感を放つインテリアとしても活躍してくれます。
曲げる際の用意するもの
曲げ木作業を行う上で、いくつかの道具を用意する必要があります。これらはホームセンターや園芸店で手軽に手に入れられます。
用品名 | 詳細 |
太い園芸用ワイヤー | 幹を曲げるための骨格となります。太さ3〜4mm程度のものが適しています。 |
細い園芸用ワイヤー | 太いワイヤーや幹を固定するために使用します。太さ1〜2mm程度が適しています。 |
支柱 | 曲げた形を安定させるために必要です。樹高に合わせて1m程度のものを用意しましょう。 |
ペンチやニッパー | ワイヤーを切断するために使います。 |
マスキングテープや布テープ | 茎を保護するために使用します。 |
これらの道具を事前に準備しておくことで、スムーズに作業を進めることができます。特にワイヤーの太さは、幹の太さに合わせて選ぶと良いでしょう。
曲げ方のステップと注意点
曲げ木には、いくつかのステップと重要な注意点があります。これらを理解し、慎重に作業を進めることが成功の鍵となります。
曲げ方の基本的な手順
- 水やりを控える: 作業の数日前から水やりを控え、鉢の中の土を十分に乾燥させてください。これにより、幹が柔らかくなり、曲げやすくなります。
- 形をイメージする: どのような曲線にしたいか、具体的なS字や螺旋状のイメージを明確に持ちます。
- ワイヤーの準備: 曲げたい幹や枝の長さに合わせ、太いワイヤーを切ります。
- 茎の保護: 幹をワイヤーで直接巻く前に、マスキングテープや布テープで茎を保護します。これにより、ワイヤーによる傷つきを防ぎます。
- 仮止め: 太いワイヤーを幹に沿わせ、細いワイヤーで両端を仮止めします。
- 全体を固定: 細いワイヤーを螺旋状に巻きつけ、幹と太いワイヤーをしっかりと固定します。
- ゆっくり曲げる: 好みの形や方向に、時間をかけてゆっくりと幹を曲げていきます。急激な力を加えると幹が折れる原因となるため、ミシミシと音がしたり樹液が出たりした場合は、すぐに作業を中断してください。
- 支柱で固定: 曲げた幹や枝をワイヤーで支柱に固定し、形を安定させます。必要であれば、複数の支柱を使って補強してください。
曲げる際の注意点
曲げ木作業で特に気をつけたいのは、無理な負荷をかけないことです。ワンシーズンに曲げられるのは、原則として1枝につき1箇所にとどめるのが賢明です。例えば、幹から分岐した複数の枝をそれぞれ異なる方向にカーブさせることは可能ですが、一度の作業で幹自体をS字のように反対方向に2箇所カーブさせるのは、植物への負担が大きすぎます。
また、ワンシーズンで伸びた幹や枝はせいぜい20cm程度です。この長さで急激な螺旋状のカーブを作ろうとすると、カーブがきつくなりすぎて幹が折れるリスクが高まります。自然なカーブを目指し、植物の健康を第一に考えるようにしてください。
自宅でできるフィカスウンベラータの曲げ方
- 曲げて育てるには?
- かっこいい形にするコツ
- 幹を曲げるための手順:おススメ動画
- まとめ
フィカスウンベラータを曲げて育てるには?
フィカスウンベラータを曲げて育てるには、計画性と継続的なケアが不可欠です。まず、曲げたい形を具体的にイメージすることが重要です。自然なカーブを意識し、植物に無理のない範囲でデザインを考えます。その上で、太めのワイヤーをウンベラータの高さに合わせてカットし、おおよその曲がり具合を先にワイヤーで作っておくと作業がしやすくなります。このワイヤーが、植物を曲げた状態で支える役割を果たすのです。
さらに、幹や茎を保護することも忘れてはなりません。ワイヤーを直接巻きつけると植物を傷つける可能性があるため、マスキングテープや布テープを茎に巻いて保護してからワイヤーを巻きつけるようにしてください。そして、最も重要なのは、ゆっくりと慎重に曲げることです。急激な力を加えると、茎が折れたり、樹液が出たりすることがあります。ミシミシと異音がした場合は、すぐに曲げるのを止めてください。曲げた後は、支柱でしっかりと固定し、植物が新しい形に慣れるまで水やりや光の管理を適切に行いながら見守ることが大切です。
かっこいい形にするコツ
ウンベラータの曲げ木で実現できるかっこいい形は、主にS字形と螺旋状の2種類が一般的です。これらの形を意識して曲げることで、単におしゃれなインテリアとして機能するだけでなく、省スペースにもつながるメリットがあります。
S字形は、幹が緩やかな曲線を描き、優雅な印象を与えます。特に、長い幹を持つウンベラータに適しており、空間に奥行きを感じさせることができます。一方、螺旋状は、幹がらせん状に登っていくような形を指し、よりダイナミックで動きのある印象を与えます。限られたスペースでも存在感を発揮し、見る人の目を引くでしょう。
それぞれの形は、カーブの角度によっても大きく印象が変わります。闇雲にカーブをつくるのではなく、S字か螺旋状かを意識し、どの程度のカーブにするか、事前にイメージを固めておくことが重要です。
幹を曲げるための手順:おススメ動画
6:26分から視聴できます
まとめ
フィカスウンベラータの曲げ方は、先述の通り、注意点を押さえれば初心者の方でも比較的容易に実践できます。生育旺盛なフィカスウンベラータは、放っておくと真っ直ぐ上に伸びてしまい、空間とのバランスが取りにくくなることがあります。しかし、曲げ木という手法を取り入れることで、省スペースでおしゃれなインテリアとしても楽しむことが可能になります。
たとえば、大きく緩やかなカーブを描くことでボリューム感を出したり、幹の中央にくびれを作ることで個性的なアクセントを加えたりと、様々な表情を引き出すことができます。これらの形は、単なる見た目の美しさだけでなく、部屋の雰囲気を大きく変える力も持っています。
初心者の方にとって、最初は幹を曲げることに勇気がいるかもしれません。しかし、若い枝のうちから手入れをしてかっこいい形に仕立てることで、植物への愛着がより一層深まることでしょう。無理に力を加えず、植物の成長に合わせて少しずつ形を整えていくことが、成功への鍵です。
フィカスウンベラータの曲げ方を覚えてかっこいい形に育てよう

- フィカスウンベラータは幹が柔らかく曲げやすい
- どの季節でも曲げ木は可能だが若い緑色の幹枝が最適
- 木質化する前の幹に曲げ癖をつけることが重要
- 曲げ木に必要な道具は園芸用ワイヤー、支柱、ペンチ、テープなど
- 作業前には水やりを控えて土を乾燥させる
- 曲げたい形やレイアウトを事前にイメージする
- 太いワイヤーで骨格を作り細いワイヤーで固定する
- 幹を保護するためにマスキングテープなどを巻く
- ゆっくりと慎重に曲げ、急な力を加えない
- ミシミシと音がしたり樹液が出たら作業を中断する
- ワンシーズンで曲げられるのは1枝1箇所が目安
- 急激な螺旋状のカーブは避ける
- S字や螺旋状の形を意識してデザインする
- 支柱で曲げた形をしっかりと固定する
- 曲げ木作業は植物への愛着を深めるきっかけとなる
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