アジアンタムを育てていて、葉っぱがチリチリになったり、茶色く枯れたりしてしまいお困りではないでしょうか。美しい緑の葉に魅力を感じてお迎えしたものの、育て方の難しさを感じ、枯らしてしまったという失敗や後悔をされている方も少なくないようです。しかし、枯れてしまったように見えても、また元気に復活できる場合があります。枯れた場合の復活方法を知り、大切なアジアンタムをもう一度生き生きとさせてあげましょう。
この記事を読むことで、アジアンタムの葉っぱが茶色くなる原因と復活方法について、具体的に以下のことが理解できます。
- アジアンタムが枯れる7つの主な原因
- 葉っぱが枯れているかの判断方法
- 一度枯れた葉っぱを元気に復活させる方法
- アジアンタムを枯れさせずに育てるためのコツ
アジアンタムが茶色くなる7つの原因を徹底解説
- 強い直射日光による葉焼け
- 日光不足による葉の変色
- 水不足と空気の乾燥
- 水のやりすぎによる根腐れ
- 病害虫によるダメージ
- 寒さによる枯れ
- 枯れているかの判断方法
強い直射日光による葉焼け
アジアンタムの葉は、直射日光や強い日差しに当たると、葉焼けを起こして茶色く変色してしまいます。もともと湿潤な環境を好む植物のため、日本の強い日差しはアジアンタムにとっては負担が大きいです。たとえば、窓辺に置いたままにしてしまうと、ガラス越しでも葉焼けを引き起こす可能性があります。屋外で育てる場合は、一年を通して直射日光が当たらない明るい日陰に置くことが大切です。室内であれば、レースカーテン越しに光が当たるような場所が適しています。もしも適した場所がない場合は、遮光ネットを活用するのも良い方法です。

日光不足による葉の変色
アジアンタムは耐陰性がある植物ですが、全く日光が当たらないと元気に育ちません。日光が不足すると、葉の色が薄くなり、やがて株全体が弱々しくなってしまいます。これを徒長と呼びます。葉が茂らず、ひょろひょろとした軟弱な株になってしまうため、いくら日陰でも育つからといって、暗い場所に置きっぱなしにするのは避けましょう。直接的な光でなくても、少しでも明るい場所であればアジアンタムは元気に育ちます。風通しがよく、柔らかい光が当たるような場所に置いて管理してください。
水不足と空気の乾燥
アジアンタムは湿度の高い環境を好むシダ植物です。そのため、水が不足するとすぐに葉がチリチリになり、枯れる原因となります。一般の観葉植物と同じように土の表面が完全に乾いてから水を与えると、アジアンタムにとっては水分が足りなくなってしまう場合があります。土の表面が半分ほど乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。
また、アジアンタムは空気の乾燥にもとても弱い植物です。エアコンの風が直接当たると、葉が乾燥して傷んでしまいます。エアコンの風が直接当たらない場所へ移動するか、サーキュレーターを活用して空気の流れを分散させるなどの工夫が必要です。さらに、葉に直接水をかける葉水も乾燥を防ぐ上でとても有効です。特に乾燥しがちな冬場や、室内で管理する場合は、1日に数回、霧吹きで葉全体に水をかけてあげましょう。
水のやりすぎによる根腐れ

アジアンタムは水を好みますが、過度な水やりは逆効果です。土が常に湿った状態が続くと、根が呼吸できなくなり、蒸れて根腐れを引き起こしてしまいます。根腐れを起こすと、株全体がしおれたようになり、やがて枯れてしまうのです。アジアンタムを枯らさずに育てるためには、最適なタイミングと最適な量の水を与えることが重要です。土の表面が乾き始めたら水やりをするのが基本ですが、鉢の底穴から水が流れ出るまでたっぷりと与えた後、受け皿に溜まった水は必ず捨てるようにしてください。
病害虫によるダメージ
アジアンタムが好む湿度が高い環境は、害虫にとっても快適な環境となります。特にナメクジやカタツムリは新芽を好んで食害します。見つけたらすぐに駆除することが大切です。また、アブラムシやハダニなどもアジアンタムにつきやすい害虫です。これらの害虫は葉から栄養を吸汁するため、株が弱る原因になります。葉の様子をこまめに観察し、早期発見・早期対処を心がけましょう。
その他に注意したいのが、立ち枯れ病です。この病気は土の中にいる糸状菌が原因で感染するといわれています。立ち枯れ病にかかると、株がしおれて元気がなくなり、最終的には枯れてしまいます。病気に感染してしまったら、その部分を取り除き、薬剤を散布して対処することが必要です。
寒さによる枯れ
アジアンタムの原産地は温暖な地域のため、寒さには非常に弱い性質を持っています。気温が10℃を下回ると生育が鈍り、霜に当たると枯れてしまいます。そのため、冬場は必ず室内で管理しましょう。昼夜を問わず、人がいて暖かく感じるような場所で育てるのが理想的です。特に冬の窓辺は夜間に冷え込むことがあるため、注意が必要です。
枯れているかの判断方法
アジアンタムが枯れているかどうかは、葉の状態を観察することで判断できます。チリチリになったり、変色している葉は、すでに弱っている証拠です。
葉の状態 | 考えられる原因 | 特徴 |
葉がチリチリになる | 水不足、空気の乾燥 | 葉の保水力がなくなり丸まる。一度チリチリになった葉は元に戻らない。 |
葉が黄色に変色する | 水不足、葉の老化 | 古い葉から徐々に黄色く変色する。 |
葉が茶色に変色する | 葉焼け | 強い日差しが当たり、葉の一部または全体が茶色くなる。 |
葉の裏に黒い粒々がある | 胞子のう | 病気や虫ではなく、胞子が入った袋。放置しても問題ない。 |
葉っぱが茶色くなったアジアンタムは復活できる?

- 葉っぱがチリチリになったときの対処法
- 枯れた場合の復活方法
- 植え替えによる再生方法
- 切り戻し剪定で健康な株を育てる
- 茶色くなったアジアンタムのまとめ
葉っぱがチリチリになったときの対処法
水切れや乾燥によってチリチリになってしまった葉は、残念ながら元の状態には戻りません。葉っぱがチリチリになった時点で、株が弱ってきているサインだと捉えましょう。この状態になってしまったら、枯れた葉の根元からカットし、新しい葉が出てくるのを待つことが大切です。また、チリチリの葉は植物の風通しを悪くする原因にもなり、害虫が発生するリスクを高めることもあります。切り戻し剪定をすることで、栄養を元気な葉に集中させることができ、植物全体の健康を保つことができます。
枯れた場合の復活方法
アジアンタムの葉がすべて枯れてしまったように見えても、株全体が完全に枯れているわけではない可能性があります。地下茎が生きていることもありますので、復活できる場合があるのです。
まず、枯れた葉はすべて根元から切り取ってください。その後、土が乾かないようにたっぷりと水を与え、鉢底から流れ出るまで水を与えます。そして、受け皿に水をためて1時間ほど置いておき、水を吸わせるのも良い方法です。こうすることで、土全体に水分がしっかりと行き渡ります。水やり後は、直射日光が当たらない明るい日陰に置いて様子を見守りましょう。
植え替えによる再生方法

アジアンタムは生育が旺盛な植物です。環境が適していればどんどん成長するため、根が鉢の中でいっぱいになり、根詰まりを起こしやすいです。葉の数が減ったり、全体的にボリュームがなくなってきたら根詰まりの可能性を考えましょう。
根詰まりを起こしている場合は、植え替えを行うことで株を元気にすることができます。1年から2年に1回を目安に、現在の鉢より一回り大きな鉢に植え替えてください。また、大きく育てずコンパクトに楽しみたい場合は、植え替えの際に株分けを行い、根を整理することで、新しい鉢で育てることができます。
切り戻し剪定で健康な株を育てる
葉焼けや水切れでチリチリになったり、変色してしまった葉は、放っておくと株全体の成長を妨げることがあります。見た目が悪くなるだけでなく、風通しが悪くなり、病害虫が発生する原因にもなりかねません。
このような弱った葉は、思い切って葉の根元から切り戻し剪定を行いましょう。切り戻すことで、株自体の風通しがよくなり、残った元気な葉に栄養がしっかりと行き渡るようになります。剪定後は、これまで管理していた環境を見直し、再び同じような症状が出ないように注意してください。
茶色くなったアジアンタムのまとめ
アジアンタムが茶色くなる原因と復活方法について解説してきました。最後に、今回の記事の重要なポイントをまとめます。

- アジアンタムは直射日光に弱く、葉焼けを起こしやすい
- 水やりは土の表面が半分ほど乾いたらたっぷりと与える
- 空気の乾燥に弱いため、エアコンの風が当たらない場所に置く
- 乾燥を防ぐには、こまめな葉水が効果的
- 水の与えすぎは根腐れの原因となる
- ナメクジやハダニ、アブラムシなどの害虫に注意する
- 気温が10℃を下回ったら必ず室内に移動させる
- 葉がチリチリになったり、茶色くなった葉は元に戻らない
- 枯れた葉は根元から切り戻し剪定をする
- 葉がすべて枯れても、株が生きている場合は復活できる可能性がある
- 水やりを適切に行い、日陰で管理して様子を見る
- 生育が旺盛なため、根詰まりを起こしたら植え替えを行う
- 切り戻し剪定で風通しを良くし、栄養を集中させる
- 日当たりと水の量、風通しが枯らさないための鍵となる
- 適切な対処法を知ることで、また元気に育てることができる
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